【育て方】初心者が畑で育てやすい!おすすめの春夏野菜10選を紹介!

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家庭菜園で野菜を育てたいけれど、育て方まで調べてから決めたいと思う方はいませんか?

今回は、初心者さんでも比較的育てやすいおすすめの春夏野菜10選を紹介します!

この記事では、野菜ごとの特徴や土づくりのコツ、手入れも含めて解説します。

紹介する野菜は目次の10種類です!

【参考文献】有機・無農薬 野菜別土づくりと栽培テクニック

目次

エダマメ(マメ科)の育て方

エダマメの基本情報

エダマメは、大豆の未成熟果実のこと。東アジアが原産といわれ、日本へは縄文・弥生時代に中国から伝来したとされています。空気中のチッソを固定することができるので、元肥は入れず、よく耕しておくだけでよく育ちます。

適した土質:壌土
種まき:5月
収穫:7月~8月中旬

エダマメの土づくり

種まきの直前までに行う

【耕し方】 
・エダマメは痩せ地でも栽培できますが、水はけと水もちが大切な野菜です。
・耕すときに、「立体構造」をつくる。立体構造の作り方は、種まき用の溝をつくる周辺の土の深さ18㎝を粗く、次に深さ15㎝をやや細かく、表面5㎝を細かく耕し、ゴロゴロ・コロコロ・なめらかの3層をつくるイメージで耕して、畝をつくる。
・肥料が多いと、つるボケになるので、元肥は入れない

畝幅:60㎝
畝の高さ:10㎝

【土質ごとの土づくりのポイント】

砂質の土:水持ちをよくするため、種まきの4週間前に堆肥を施す。堆肥は腐葉土が向いている。

粘土質の土:高さ15㎝ほどの畝を立てて、畑の周囲に排水用の溝をつくる。

タネまき

タネまきは、25㎝間隔に3~4粒ずつ点まき
2条まき(畝に2列ずつ植える)では、株間を30㎝あける。

収穫

・花が付いた頃にたっぷり水やりをすると、実付きがよくなる。
・根から水分を十分に吸い上げると、さやが膨らんでくる。
・8割ほど膨らんだ時が収穫適期。

◎収穫の注意点
・エダマメは基本1度しか花を咲かせません。
・一度花が咲き、実をつけた株を残しておいても次の収穫ができないことを念頭に置きましょう。
・そのため、収穫は株ごと抜く場合もあります。

追肥

・肥料が多すぎるとつるボケするため追肥も不要です。

※マメ科の植物は、空気中の窒素を体内に取り入れて、根に栄養となる窒素分を取り込む「窒素固定」を行う特徴があります。これは、マメ科も植物の根に共生する根粒菌によっておこなわれます。詳しくは↓の記事にまとめたのでご覧ください。

枝豆やインゲンの根の小さなコブは何?根粒菌と窒素固定について解説

オクラ(アオイ科)の育て方

オクラの基本情報

オクラの原産地はアフリカ。日本には江戸時代に渡来。生育温度は23~28度と高温を好み、真夏でもよく育つ。茎が太くて樹勢が強いと、葉で作られた養分が早く実に送られるので、収穫期までの期間が短くなる。反対に茎が細いと収穫期までの期間が長くなるので、密植すると収量を増加させることができる。

適した土壌:壌土・粘土質
適した有機物:牛ふん・油かす
種まき:5~6月中旬
収穫:7~10月

オクラの土づくり

植え付けの2~4週間前までに行う

【耕し方】 
・根が深く伸びるので、クワなどで20㎝の深さを粗く耕す。
・初期生育が大切なので、水分が多い土壌の場合は、畝を10㎝の高さにして、初期の根張りをよくする。

畝幅:45㎝
畝の高さ:10㎝

【元肥】
・完熟牛ふん堆肥と油かすを畝全体にまいてから耕す。2週間以上放置してから種をまく

堆肥:完熟牛ふん堆肥3㎏/1㎡
肥料:油かす300g/1㎡

【土質ごとの土づくりのポイント】

砂質の土:土壌の乾燥は果実の肥大を悪くするが、1穴4~5粒種をまけば根が深くまで伸びるため、砂質でもよく育つ。

粘土質の土:初期生育をよくするため、深さ20㎝まで粗く耕し、やや高めの畝を立てて、種を1カ所に5~10粒まく。

タネまき

タネまきは、60㎝間隔に4~6粒ずつ点まき

寒さに弱いので、暖かくなってきてからまくと発芽しやすい。1穴に4~6粒まいて間引かずにそのまま育てる。種をまくときに、葉が込み合わないようある程度間隔をあけてタネをまく。

タネまきのテクニック

・オクラは密植すると栄養分が分散して1株当たりの樹勢が弱くなる。
・実付きが悪くなって1株当たりの収量は減るが、実が柔らかくなるなど、品質は向上し、株数が多いので結果的に収穫量が多くなる。

収穫

・花が咲いたら3~4日で収穫。
・6~7㎝の長さが採りどき。
・生長が早く、実が大きくなるとかたくて食べられなくなるので注意する。

◎収穫のときのポイント

・オクラは節ごとに実をつけるので、長く採り続けるには、実を収穫するのと同時にすぐ下の葉を摘む。
・この作業をすることで、オクラの樹が上に伸びて次々と花を咲かせて収穫が長くなる。また、風通しもよくなる。

追肥

・収穫が始まったら、1週間に1回、1株あたり20gの油かすを追肥する。
・株元を囲うように追肥する。

追肥:油かす20g/1株

カボチャ(ウリ科)の育て方

カボチャの基本情報

・カボチャは北アメリカから南アメリカにかけてが原産地。
・生育適温は20~28℃だが、やや冷涼な気候を好む。
・乾燥にも強く、根の力が強いので荒れた土地にも適応する特性がある。
・カボチャを育てるためには、広い畑が必要になる。

適した土質:砂質
適した有機物:牛ふん・草木灰・発酵系
苗づくり:3月中旬~4月
植え付け:4月
収穫:5月

カボチャの土づくり

植え付けの4週間前までに行う

【耕し方】 
・植え付けの4週間前までに、元肥を通路部分まで施す。
・深さ15~18㎝をよく耕し畝を立てる。
・カボチャはツルを伸ばし、自らの葉で日陰をつくってその地下に根を伸ばす。
・節からも発根する性質がある。

畝幅:180㎝
畝の高さ:10㎝

【元肥】
・植え付けの4週間前までに、完熟牛ふん堆肥とカリウムが豊富な草木灰を通路部分まで施す。

堆肥:完熟牛ふん堆肥 2 ㎏/1㎡
肥料:草木灰 300g/1㎡

【土質ごとの土づくりのポイント】

砂質の土:砂質を好むため、特別な工夫は不要。

粘土質の土:細かく砕いたワラやもみ殻をすき込んで粗く耕し通気性をよくする。

植え付け

10㎝間隔に植え付ける

・本葉が5~6枚の苗が植えどき。
・ツルを伸ばすスペースを270㎝ほど用意し、60㎝間隔に植え付ける。
・株元に敷きワラを敷くとよい。

◎ツルの管理
・小ヅルが5~6節の時に親ヅルを摘心して、小ヅルを3~4本伸ばす。
・小ヅルは1ツル1~2果採りに絞ると実が大きくなる。

追肥

・節から根が出ていたら追肥は不要。
・ツルの伸びが悪ければ、効きが早い発酵油かすをツルの先端あたりに施して敷きワラをする。

追肥:発酵油かす 15~50g/1株

収穫

・受粉してから40~50日で収穫。
・果皮に詰めを立てて食い込まなくなったら収穫適期。
・風通しの良い場所で乾燥させると甘みが増す。

キュウリ(ウリ科)の育て方

キュウリの基本情報

・キュウリの原産地はヒマラヤ山麓。
・日本へはシルクロードを伝わってきたといわれている。
・28℃までの高温多湿な気候を好み、霜に弱く、12℃以下では生育しない。
・支柱に誘引して育てる時は、こまめに誘引し、ツルが50㎝くらいに伸びるまでわき芽や花を摘むことが大切。
・夏至を過ぎ、短日に向かうと、雌花が多くなって実付きがよくなる。

適した土質:壌土・砂質
適した有機物:草質・草来灰
苗づくり:3月中旬~4月中旬
植え付け:4月中旬~5月
収穫:7月~8月

キュウリの土づくり

植え付けの4週間前までに行う

【耕し方】 
・キュウリは通路部分まで浅い根を伸ばすため、通路部分も含めて深さ18㎝程度耕して畝を立てる。
・支柱やネットで育てる場合は、株元や通路に敷きワラや敷き草をする。

畝幅:60㎝
畝の高さ:10~15㎝

【元肥】
・畝と通路の部分に完熟草質堆肥か腐葉土、カリウムとケイ酸を含む草木灰を15㎝の深さまでよく混ぜる。
・ケイ酸を吸収すると、表皮や細胞の外壁が強くなり、病害虫の被害が少なくなる。

堆肥:完熟草質堆肥 1㎏/1㎡
肥料:発酵油かす8:草木灰2 200g/1㎡

【土質ごとの土づくりのポイント】

砂質の土:完熟バーク堆肥を使用する。繊維質が豊富なため、分解がやや遅く、土の中の腐植を増やすことができ、保水性が高まる。

粘土質の土:もみ殻をすき込んで水はけをよくし。根が生長できる範囲を拡大させる。できれば発酵させたもみ殻が理想。

植え付け

50㎝間隔に植え付ける

・根鉢を崩さないようにポットから抜き取り植え付ける。
・ツルの先が傷まないように仮支柱を立てて誘引しておくといい。
・株元にワラを敷いておくと、土の乾燥を防ぎ、ケイ酸の補給にも役立つ。地面が少し見える程度の厚さにワラをしいておくとよい。

◎コンパニオンプランツ
・ネギ:キュウリの根を病害虫から守り、生長を促進する働きがある。キュウリの根鉢にネギの苗を添えて植え付けをおこなうといい。

追肥

・収穫が始まったら週1回のペースで発酵油かすを1株に10~20g置き肥する。
・発酵油かすは、根の先をイメージして置くため、1回目は株元、2回目は株周り、3回目はさらにその外側といった配置で追肥する。

追肥:発酵油かす 10~20g/1株(1回ごと)

収穫

・開花から1種間ほどで収穫する
・長さ22~23㎝が収穫適期。
・必ずハサミで収穫する。
・キュウリは生長が早いため、こまめに収穫する。
・こまめに収穫しないと実が肥大し、養分が実の種に集まるため樹勢が衰えて実のつきも悪くなる。

サツマイモ(ヒルガオ科)の育て方

サツマイモの基本情報

・メキシコ付近の乾燥地帯が原産地。
・暑さに強く、地力に低い砂地のような土地でよく育つ。

適した土質:砂質
植え付け:4月中旬~7月上旬
収穫:8月下旬~11月中旬

サツマイモの土づくり

植え付けの直前までに行う

【耕し方】 
・乾燥を好むので高畝にする。
・土が硬いと丸いイモ、柔らかいと長いイモができる。
・組織内に空気中のチッソを固定する微生物が共生するので痩せた土でも生育できる。
・土の栄養分が多いとつるボケ(枝葉が伸びて栄養を吸い取り、根が生長しない)を起こすため、肥料は控える。

畝幅:45㎝
畝の高さ:20㎝

【元肥】
・不要。

【土質ごとの土づくりのポイント】

砂質の土:砂質を好むため特別な対策は不要。

粘土質の土:できるだけ30㎝以上の高畝にして水はけをよくする。堆肥は不要。

植え付け

30㎝間隔に植え付ける

※サツマイモの苗はポットや種イモで販売されておらず、茎と葉の部分が販売されています。根がついていないものもありますが、土の中で根を生やします。

・節数が7~8節、長さ25~30㎝くらいの苗を植え付ける。
・茎が太めで茎間が詰まっているものを選ぶ。
・ややしおれた苗のほうが活着がよくなり病害虫にも強くなる。
・植え付け方の違いでイモの形が変わる。

【イモの植え方】

・舟底植え:長い苗であれば、舟底のように斜めに苗を寝かせて植え付ける。根が横に伸びるため、株元から離れた位置に長い形のイモができる。

・縦植え:根を垂直にさして植える。植える場所が狭い場合や乾燥した土に向く。収穫量は少なめだが、大きなイモが採れる。

ツル返し

・ツルが伸び始める前に雑草をしっかり抜いておく。
・土の養分が多いとツルが伸び、葉が茂りすぎて根に栄養が届かずにイモの太りが弱くなる。
・ツルを持ち上げてツルの途中から出ている根を切り、裏返してイモに養分がいくようにする。

収穫

・植え付け後100~110日が収穫の目安。
・120日を超えるとイモは太るが、肌が荒れて味も落ちる。
・試し掘りをしてイモの太り具合を確認してから収穫する。
・ツルを鎌などでよけてから、スコップを株から30㎝程度離して差し込み、掘り上げる。
・晴れた日に堀り上げて、収穫後は1~2週間日陰で干すと甘みが増す。

サトイモ(サトイモ科)の育て方

サトイモの基本情報

・サトイモの原産地はインド東部からインドシナ半島で、タロイモと同じ仲間。
・熱帯、亜熱帯地域が原産なので、高温多湿を好み、乾燥や寒さには弱い。
・生育期に水分を好むので、梅雨の長雨が続く年だとよく育つ。
・夏の水やりはこまめに行うのがポイント。
・種イモの上に新しいイモができるので、土寄せをして子イモが育つ環境を整えることがポイント。

適した土質:壌土・粘土質
適した有機物:米ぬか
植え付け:4月中旬~5月中旬
収穫:10月~11月

サトイモの土づくり

植え付けの直前までに行う

【耕し方】 
・栽培途中で土寄せをするため、溝植えにする。
・溝を掘る前に植え溝周辺を15~20㎝の深さまでよく耕しておく。

【土質ごとの土づくりのポイント】

砂質の土:水を好む野菜なので、よく育たない。溝植えして、土寄せの後細かく刻んだワラやもみ殻を地表に散布しておくことで、乾燥を防ぐ。

粘土質の土:粘土質の土を好む。水はけの悪い畑では、溝上ではなく、10~20㎝の畝を立ててから植え付ける。

【元肥】
・芽出しをした種イモであれば元肥は不要。
・芽出しを促すため、植え溝に米ぬかを施してから種イモを植え付ける。
・堆肥は不要。

米ぬか:10g/種イモ1個

【芽出しをした種イモなら元肥は不要】
・種イモはもみ殻などをかぶせて温かい場所に置いておくと、芽出しができる。
・芽出しをしてから植え付けると、生長がそろう。
・この場合、初期生育に必要な養分が種イモにあるので、元肥の米ぬかは不要になる。

植え付け

・幅15㎝深さ15㎝の溝を掘って種イモを植え付ける。
・芽が出てくる太い方を上にして並べたら、8㎝程度土をかけて埋める。

植え溝(5㎝程度の子イモの場合):幅15㎝・深さ15㎝
畝間:90㎝
株間:30㎝

◎コンパニオンプランツ
・ショウガ:混植すると虫よけ効果がある。サトイモの葉陰に植えるとショウガもよく育つ。

芽かきと土寄せ

・わき芽が伸びて立ち上がってきたら、1回目の土寄せを行い、追肥をする。
・わき芽は足で踏み倒すか、鎌で切り取る。
・次のわき芽が出てきたら2回目の土寄せと追肥をする。
・水を好む野菜なので、夏はとくにたっぷり水を与える。

追肥

・土寄せの際は、米ぬかを株元にまいてから土寄せをする。
・土が肥えた畑の場合は、土寄せが追肥の代わりになるため、追肥は行わなくてもよい。

追肥:米ぬか 20~30g/1株(1回ごと)

収穫

・霜にあたると葉が枯れる。
・イモはそれ以上太らないので収穫の目安にする。
・収穫したら根を取り泥を洗って落としてから乾かす。
・種イモとして保存する場合は、親イモと子イモを切り離さず5~13℃の暗所で保存する。

スイカ(ウリ科)の育て方

スイカの基本情報

・アフリカのサハラ砂漠周辺のサバンナ地方が原産地。
・野菜の中で最も高温と乾燥を好む。
・成長期にあたる6~7月に日照時間が多くて降雨量が少ないと豊作になる。
・真夏に日照りが続くと甘みが増す。
・荒地でも作れるのが魅力の一つ。
・小玉スイカなら狭い場所でも棚やネットに誘引して立体栽培ができる。

適した土質:砂質
適した有機物:草質・油かす・草木灰
苗づくり:3月中旬~4月下旬
植え付け:4月下旬~5月
収穫:7月下旬~8月

スイカの土づくり

植え付けの4週間前までに行う

【耕し方】 
・スイカは根を垂直に伸ばしてから横に広がる性質がある。
・そのため、鞍をつくると初期生育がよくなり、根の伸長を促せる。
・直径50㎝、深さ30㎝の穴を掘ったら、元肥を埋め、15~20㎝の高さになるよう土を盛る。
・耕すのは「鞍つき畝」の部分だけでよい。
・鞍つき畝は植え付けの4週間前までに行っておく。

鞍の直径:50㎝
鞍の高さ:15~20㎝
畝のサイズ:ツルを伸ばすスペースを270㎝確保する

【元肥】
・鞍にケイ酸を多く含む完熟草質堆肥(または腐葉土)と、ツルを伸ばすために油かすと草木灰を施す。

堆肥:完熟草質堆肥 500g/1株
肥料:油かす7:草木灰3 75g/1株

【土質ごとの土づくりのポイント】

砂質の土:砂質を好むため特別な対策は不要。

粘土質の土:粘土質の土を嫌うので、畝は必ず鞍つき畝にする。細かく切ったワラやもみ殻を入れて粗く耕し、通気性と水はけを改善させるといい。

※鞍つき畝とは:円錐形または台形をした山型の畝を1株ごとに作ることで、周囲の土より20~30cmほど高くします。頂上部は平らにして苗を植え付けます。

植え付け

90㎝間隔に植え付ける

・本葉4~5枚の苗が植えどき。
・気温が高い晴天の日を選び、深植えしないように植える。
・植え付けたらツルが伸びる20㎝~30㎝先までワラを敷く。

◎コンパニオンプランツ
・ネギ:ネギは根に病害虫を防ぐ拮抗菌が共生しているので、スイカの根鉢にネギを添えて植えると、つる割れ病を防ぐことができる。

摘心

・親ヅルは5~6節で先端を摘芯して子ヅルを3本伸ばし、1本は実を付けないでおく。
・大玉なら2本の子ヅルに実を各1個残して育て、小玉なら2本の子ヅルにそれぞれ2個の実を残して育てる。

追肥

・ツルが伸びる20~30㎝先に油かすを施してワラを敷いていく。
・着果すると、栄養分を吸わなくなるので、着果後は追肥をとめる。

追肥:油かす 100~200g/1株(1回ごと)

【受粉は早期に行う】
・スイカは雌花と雄花は別々なので、確実に実をつけたい場合は人工授粉をする必要がある。
・日が昇るにつれて受粉能力が落ちてくので、朝9時頃までに人工授粉するといい。
・雄しべを雌花の柱頭になすりつける。
・受粉日をタグなどに書いて目印を付けておくと収穫の目安が分かりやすい。

収穫

・大玉は受粉後50~55日、小玉は40~45日を目安に収穫する。
・ツルの連結部分に出た巻きヒゲが茶色く変色したら収穫のサイン。
・受粉のタイミングが同じものは一斉に収穫する。

トウモロコシ(イネ科)の育て方

トウモロコシの基本情報

トウモロコシの原産地は中南米といわれ、寒さに弱く、太陽の光を好む野菜です。
ヒゲの1本1本は雌しべで、実の1粒1粒につながっています。受粉した実には、軸を通じて炭水化物が送られるので、軸が太いと栄養分をたくさん受け取れ、実が充実します。
「アワノメイガ」や鳥の被害を受けやすいため、対策が必要です。

適した土質:壌土・砂質
適した有機物:牛ふん・米ぬか・草木灰
種まき:4月中旬~5月
収穫:7~8月

エダマメの土づくり

植え付けの4週間前までに行う

【耕し方】 
・吸肥力が強く初期生育が大切なため、定植の4週間前には堆肥と有機質肥料を畝全体に施す。
・深さ15~20㎝までよく耕す。

畝幅:90㎝
畝の高さ:10㎝

【元肥】
・堆肥の中でも肥料分が多めな完熟牛ふん堆肥を使用する。
・初期生育がいいと株が大きくなるので、ケイ酸を含む草木灰と米ぬかを一緒に施す。
・堆肥は少し多めでもよい。

堆肥:完熟牛ふん堆肥 2㎏/1㎡
肥料:米ぬか7:草木灰3 200g/1㎡

【土質ごとの土づくりのポイント】

砂質の土:砂質を好むため、特別な対策は不要。

粘土質の土:水はけが悪いと、根腐れを起こすため、畝を高くするか、細かく刻んだワラやもみ殻を入れて粗く耕し、水はけをよくする。

タネまき

タネまきは、条間50㎝で、株間30㎝で3粒ずつ点まき

・深さ3~4㎝のまき穴に種を3~4粒ずつまく。
・受粉が完全に行われるように株間30㎝×条間50㎝の2条植えで10株以上植える。
・間引きしやすいように、まき穴のタネとタネは2㎝程度話して種をまく。

トウモロコシは受粉させることが大切なので、株間と条間はしっかり守る!

手入れ

・本葉が5枚(背丈10~15㎝)になったら、間引いて1本立ちにする。
・背が高いわりに根の張りが浅いため、風で倒れないように土寄せをする。
・株元から出るわき芽は、光合成を助けているため、そのままにしておく。

追肥

・求肥力が強いので、本葉4~5枚の頃に1株あたり10gの米ぬかを株元の片側にまいて土をかぶせる。
・その1週間後に反対側も同じように追肥をして土を寄せる。

追肥:10g/1株(2回に分けて行う)

収穫

・下にある小さな雌穂は茎を傷めないように早めに取り除き、一番上にある大きい雌穂だけを残す。つまり、トウモロコシは1株から1本収穫が基本になる。
・小さな穂はヤングコーンとして食べられる。
・ヒゲが茶色くなったら収穫どき。

◎コンパニオンプランツ
エダマメ:畝肩にエダマメを植えておくと、アワノメイガの被害を軽減させると同時に、エダマメによるチッソ固定でトウモロコシに養分を供給する。

トマト(ナス科)の育て方

トマトの基本情報

・トマトの原産地は南米アンデス山地で1日の寒暖差が激しく、少雨で乾燥したやせ地。
・ 日本では甘い生食用の、欧米では酸味のある料理料の品種が好まれる。
・ 水分を好み、根、茎、葉の裏側の繊毛からも水を吸うので水っぽい果実になったり肥料が多いとうまく育たない性質がある。
・甘いトマトを作るには根が広がらないような畝の耕し方と雨よけをすることがポイント。

適した土壌:壌土・砂質
適した有機物:牛ふん・カキ殻
苗づくり:3~4月
植え付け:5月
収穫:7~10月

トマトの土づくり

植え付けの3~4週間前までに行う

【耕し方】 
・深さ18cmをよく耕す。
・遠方まで根を伸ばす性質だが、畝の部分だけを深さ18cm程度までよく耕し、畝の部分だけに根を閉じ込める。
・ 通路の部分まで耕すと根を深く張って水分を多く吸収し、水っぽくて甘みの少ないトマトになる。

畝幅:60㎝
畝の高さ:15~20㎝

【元肥】
・完熟牛ふん堆肥とカキ殻石灰を植え付けの2週間以上前までに畝全体にすき込んでおく
・前作で野菜を育てた畑であれば残肥だけで育つ。

堆肥:完熟牛ふん堆肥 1.5㎏/1㎡
肥料:カキ殻石灰 200gg/1㎡
※カキ殻石灰を施すとカルシウム不足からなる尻腐れを予防できる。

【土質ごとの土づくりのポイント】

砂質の土:砂質の土を好むため、特別な土作りは不要。 畝をやや低くして10cmほどの高さにする。

粘土質の土:水はけが悪いと根張りが悪く生育不良になる。もみ殻堆肥など分解しづらい有機物を施し、土を柔らかくするといい。 水はけを良くするため、畝を高くする。

植え付け

株間は、50㎝間隔に植え付ける

・一番花房の花が咲き始めた頃に定植する。
・ 花芽の位置を確認して、花芽を畝の外側に向けて植える。
・ 花は全て同じ側につくので、向きを揃えると収穫がしやすい。
・定植後は風で倒れないよう支柱を立てて紐で縛っておく。

植え付けのテクニック
・根が茶色く巻き根になってしまった老化苗は、根を切断するように根鉢を崩して植え付けると苗が若返る。
・根を切ると栄養生長期に戻り、生育が旺盛になる。

手入れ

【わき芽かき】
・主茎から出る葉のすぐ上に出る新しい芽を「わき芽」という。
・わき芽は大きく育つ前に摘む。
・わき芽をすべて摘み取り、主茎1本だけを伸ばしていく栽培方法が一般的。
・病原菌が入らないよう、清潔な手やハサミで行う。

【誘引】
・茎を支柱にヒモでくくりつける作業を「誘引」という。
・茎は生長とともに太くなるので、誘引時は茎側のヒモにゆとりを持たせて、8の字を描くように紐を交差させて結ぶ。
・支柱の方はきっちりと結ぶ。

◎コンパニオンプランツ
・ニラ:トマトの根と絡むように混植すると、土の病気の対策になる。
・バジル:畝の肩に植えると、害虫対策になる。

収穫

・開花後40日ほどで色づく。
・次々と実ができ、200日ほどの間収穫できる。
・猛暑が苦手で8月になると実割れが多くなる。
・8月は害虫の被害や尻腐れ病も多くなるので、8月に収穫を終了するのがおすすめ。

追肥

・下葉が黄色く変色し、伸長している茎が細くなるような場合は、茎を元気にする「チッソ」を補うといい。
・1株あたり10~15gの油かすを株の根の先端あたりを目安に株周りにパラパラとまく。

追肥:油かす10~15g/1株

◎雨よけによって得られる効果
・トマトは水分を好むので、雨が降ると葉などからも水分を吸収し、水っぽい果実になってしまう。透明のビニールシートなどで屋根をつくり、雨避けをすることで、甘いトマトを収穫することができる。
・また、果実が裂ける「裂果」を防ぐことができる。

ナス(ナス科)の育て方

ナスの基本情報

・ナスの原産地はインド東部の東ガーツ山脈周辺。
・原産地のような高温で日当たりのよい環境にするとよく育つ。
・1週間に1回の追肥と、毎朝の水やりで長期の収穫(秋ナス)も可能。

適した土壌:壌土
適した有機物:牛ふん・油かす
苗づくり:3~4月
植え付け:5月~6月上旬
収穫:7~10月

ナスの土づくり

植え付けの3~4週間前までに行う

【耕し方】 
・ナスは深い位置に根を伸ばすため、元肥を畝全体にまいてから、20㎝以上深く耕す
・高さ20㎝以上の高畝をつくる。

畝幅:60㎝
畝の高さ:20~30㎝

【元肥】
・養分と水分をたくさん吸収する野菜なので、堆肥と肥料は多めに与える。
・畝全体に完熟牛ふんと油かすを施す。

堆肥:完熟牛ふん堆肥 2~3㎏/1㎡
肥料:油かす 300g/1㎡

【土質ごとの土づくりのポイント】

砂質の土:分解が遅く、繊維質が豊富な完熟バーク堆肥を使用することで、保水力を上げる。

粘土質の土:根を深く伸ばすため、30㎝程度の高畝にして、根が伸ばせるようにする。もみ殻を入れて水はけをよくするのもおすすめ。

植え付け

株間は、50㎝間隔に植え付ける

・1番花のつぼみがついた頃が植えどき。
・株間50㎝間隔で植え付ける。
・根つきが悪いので、根を崩さないようにていねいに植え替える。
・植え付け後、3~5日は水を与えず、根が水を求めて地中に深くしっかり伸びるようにする。

◎コンパニオンプランツ
・ラッカセイ:チッソを固定するラッカセイを畝肩に植えると栄養分が豊富な土になる。
・ニラ:ナスの根と絡ませるように混植すると土壌病害を防ぐ。

仕立て

・1番花が咲くころから、元気な側枝が伸びてくる。
・長く収穫するために、主枝と側枝1~2本を残して、他の側枝は切って取り除く「三本仕立て」にする。

◎ポイント 1番果は小さいうちに摘む
・1番果は残しておくと養分が取られて株の生長が遅れるため、実が小さいうちに摘み取る。
・この時に残す側枝よりも下側に出てくるわき芽をすべて摘みとり、株元をすっきりさせておく。

収穫

・収穫の目安は、開花後15~20日。
・ムダな花がないといわれるほど実がなる。
・雌しべが雄しべよりも飛び出しているのは元気な証拠。
・ナスは水を好むので、朝の水やりだけでなく、収穫後も水やりをするといい。

追肥

・実の色が薄くなってきたら、肥料切れを起こしている証拠。
・また、雌しべが雄しべより短くなる場合も肥料切れを起こしているサインとなる。
・養分と水分をたくさん吸収する野菜なので、収穫が始まったら追肥をする。
・根の先端あたりを目安に、株周りにパラパラと油かすをまく。

追肥:油かす 10~20g/1株(1回ごと)

切り戻し

・暑さで株が弱ると、株の老化が進み実付きが悪くなる。
・秋ナスを収穫するために、実なりが最盛期の8月上旬ごろ、すべての株の葉を2~3枚残して主茎から分枝した小枝をすべて切り落とす「切り戻し」という作業を行う。
・切り戻しをすることで、株が若返り、1か月後には秋ナスを楽しむことができる。
・この「切り戻し」のことを、「更新剪定」「切り戻し剪定」とよぶこともある。

◎根も切断して株を若返らせる
・切り戻し剪定をしたときに、根も切断する。
・株から30㎝離れた部分を株を囲うように円状に剣先スコップを差し込んで、根を切る。

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