家庭菜園を始めよう!と意気込んだけれど、ホームセンターに行ったらどの苗が元気なのかわからなくて困ったことはありませんか?
同じ種類の苗がたくさんおいてあるホームセンターや園芸店では、正直、どれも同じように見えてしまい、いい苗を見抜くことは難しいですよね。
しかし、野菜づくりをするうえで、いい苗を選ぶことはとても重要です。
いい苗を選ぶことで、作物が元気に育ち、収穫量もアップします。
逆に、元気がない苗を選んでしまうと、病気や害虫の被害にあいやすく収穫量が減ってしまうこともあります。
今回は、野菜苗を選ぶポイントについて詳しく解説します。
苗には「実生苗」と「接ぎ木苗」の2種類がある
自根苗・実生苗と接ぎ木苗 メリット・デメリット
苗には大きく分けて「実生苗」と「接ぎ木苗」の2種類があります。
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実生苗
・種から育てられた苗。
・接ぎ木苗より安価。
接ぎ木苗
・苗の一部を切って別の苗をつなぎ合わせたもの。
・ 病害虫に強い根と育てたい野菜の株をつなぎ合わせているため「接ぎ木苗」という。
・病害虫に強く、収穫量が多いというメリットがある。
・実生苗より高価。
接ぎ木苗は病害虫に強い根と育てたい野菜の根から上をつなぎ合わせたもので、実生苗より高価であるが育てやすくて収穫量も多い!
※接ぎ木苗が販売されていない作物もあります。
苗から育てるメリット
野菜を種から育てようとすると、芽が出なかったり、発芽したては身体が弱くて枯れてしまったりと、初心者にとってはややハードルが高いですね。
苗はある程度の大きさに育っているため、育てやすく以下のようなメリットがあります。
1.収穫までの期間が短い:種は発芽に時間がかかるものもある。苗から育てる場合は、ある程度成長しているため収穫までの期間が短くなる。
2.栽培がしやすい:苗は種より生長し、身体も丈夫になっているので、種よりも育てやすく失敗も少ない。
3.病害虫の被害が少ない:苗がある程度生長しているため、病害虫に抵抗力があるため被害を受けにくい。
4.早めに収穫を楽しめる:苗がすでに生長しているため、収穫までの期間が短い。
・種から育てるよりも、病害虫の被害や失敗が少なく育てやすい。
・収穫も早い時期から楽しめる。
苗を選ぶポイント
【よい苗の特徴】
- 葉は、緑色が濃く、厚みとつやがあり、葉焼けや虫食いがない
- 茎は、太くしっかりしていて、倒れていないもの
- 根は、白く適度にポットの底から根が出ている
- 茎の葉と葉の間がつまったもの
- 病害虫の被害がないもの
【悪い苗の特徴】
- 茎の葉と葉の間が長くひょろひょろと伸びている→日照不足
- ポットの底穴からぎっしり太く長い根が飛び出し、黄色っぽい色をしている→苗が老化している
- 葉が落ちたり、黄色くなっている→植え付け後も根付きにくい
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【体験談】
私が畑で育てていたオクラが、アブラムシの被害にあってしまい、6株中2株が枯れてしまいました。
あいてしまったオクラのスペースを埋めようと、本来の植え付け時期より約2週間遅く、ミニトマトの苗を購入し植え付けました。
ミニトマトの苗は、購入した時から、ヒョロヒョロとしていて、生長はしましたが、収穫できた実の量は想定よりもかなり少なくなりました。
その他の野菜は想定よりもたくさん収穫できたので、ミニトマトのみが調子が悪かった形です。
この経験から、いい苗を選ぶことの重要性を実感しました。
苗を購入する場所
ホームセンター:気軽に行ける。苗は植え付け時期よりも早くホームセンターに並ぶこともあるため、植え付け時期は把握しておく。
園芸店:園芸店には珍しい品種が販売されていることもある。スタッフも知識が豊富な人が多いため、相談しながら選びやすい。
ネットショップ:実物を見て購入することができないことがデメリット。買い物に行く時間が取れない場合は利用を検討する。
苗を購入するタイミング
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家庭菜園で特に注意が必要なことは「寒さ」です。
4月になると、ホームセンターや園芸店での苗の販売が始まりますが、4月上旬~中旬は気温が安定せず、苗の管理が難しい時期です。
苗の植え付けは、ゴールデンウイーク頃の温かくなってきた時期がおすすめです。
早めに苗を買ってしまうと、自宅での水やりや日当たりなどの管理が大変であるため、なるべく植え付けの直前に苗を購入しましょう。
植え替えが苦手な種から育てた方がいい作物
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苗から育てるメリットはたくさんありますが、苗を畑や庭に植え替える作業を苦手としている野菜もいます。
植え替えをしないほうがいい野菜は、おもに根っこを食べる根菜類です。
植え替えによって根が傷つき、生育が悪くなったり、枯れてしまう可能性があります。
根菜類などの一部の野菜は種から育てることをおすすめします。
例:ダイコン・ニンジン・ジャガイモなど
ホームセンターや園芸店で販売されているポット苗は、基本的に植え替えて問題ない植物なので、心配はいりません。
まとめ
いい苗のポイントを押さえて、なるべく植え付けの直前に苗を購入する。
良くない苗を購入してしまうと、作物が病害中の被害を受けやすくなり、育てにくく収穫量も減る。