枝豆やインゲンの根の小さなコブは何?根粒菌と窒素固定について解説

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目次

根粒菌とは?

根粒菌は、マメ科植物の根に共生して根粒と呼ばれるコブ状の器官を作る細菌です。

根粒菌は、空気中の窒素をアンモニアに変換する「窒素固定」という能力を持っています。

アンモニアは植物が利用できる窒素源なので、根粒菌はマメ科植物の生長に不可欠な栄養素を供給しているのです。

根粒菌の役割

  • 空気中の窒素をアンモニアに変換して、マメ科植物に供給する。
  • マメ科植物の生長を促進する。
  • 土壌の窒素肥沃度を向上させる。

根粒菌とマメ科植物の共生関係

根粒菌とマメ科植物は、互いに必要なものを提供しあう共生関係を築いています。

  • 根粒菌は、マメ科植物に窒素を提供する。
  • マメ科植物は、根粒菌に光合成で作った炭水化物などを提供する。

マメ科の植物が養分の少ない畑でも育つのは、根粒菌との共生関係にあるおかげです。

畑で大豆などのマメ科の野菜を育てると、根粒菌が作った窒素化合物が土の中に残り、自然に土が肥えます。

なお、肥料を多く施した畑では根粒菌とマメ科の植物は共生関係を結ばなくなります。

根粒菌は肥料になるのか

根粒菌自体は肥料ではありませんが、肥料の効果を高める役割を果たします。

根粒菌と肥料の関係】

  • 根粒菌は、マメ科植物の根に共生し、空気中の窒素をアンモニアに変換する窒素固定を行う。
  • アンモニアは植物が利用できる窒素源なので、根粒菌はマメ科植物の生長に不可欠な栄養素を供給する。
  • マメ科植物は、根粒菌によって得られる窒素を利用して成長するため、化学肥料の窒素分の使用量を減らすことができる。

つまり、根粒菌が直接肥料の役割を果たすのではなく、根粒菌とマメ科の植物が共生関係を結ぶことにより、空気中の窒素を取り込み、植物に吸収されるアンモニアに変換することで、結果的に肥料のような役割をするわけです。

根粒菌を肥料として利用する】

根粒菌は、マメ科植物以外には共生できないため、直接肥料として利用することはできません。

根粒菌の「菌」を畑にまくのではなく、緑肥として育てたマメ科の植物をマルチや堆肥、肥料として利用することが多いです。

例えば、カラスノエンドウなどのマメ科のを畑や庭の一角で育てます。
カラスノエンドウはマメ科の植物なので、窒素分を豊富に含んでいます。
刈り取って、草マルチや堆肥にするなどして、マメ科の植物自体を肥料として利用する方法があります。

マメ科の緑肥作物の活用法についてはこちらの記事をご覧ください。

まとめ

  • 根粒菌はマメ科植物の生長に不可欠な役割を果たす細菌。
  • 根粒菌は、空気中の窒素をアンモニアに変換して、マメ科植物に供給する。
  • 根粒菌とマメ科植物は、互いに必要なものを提供しあう共生関係を築いている。
  • 根粒菌を肥料として利用するのではなく、根粒菌と共生関係を築くことができるマメ科の植物を肥料として利用することがある。
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