家庭菜園の初心者が、市民農園を借りてエダマメを育ててみました!
収穫量自体は少なかったのですが、とれたてのエダマメは風味豊かでおいしすぎました!
自分で作った野菜はおいしいということを知るために、ぜひ育ててほしい野菜の一つです!
エダマメの土づくり
【土をスコップで起こす】苗の植え付けの4週間前
畑に剣先スコップを刺して、土を掘り上げてみると、ゴロゴロとした塊の土が出てくるような硬めの土でした。
- 剣先スコップを土に垂直にさすようし、片足で体重をかけながらスコップを土の中に押し込む。
- てこの原理を使って、土を掘り起こす。
- 高まりの土があれば、剣先スコップで軽くたたいて塊をほぐす。
- 畝をつくる周辺を中心に、全体的に土を掘り起こしてほぐしておく。
【クワで耕す】苗の植え付け4週間前
・剣先スコップで掘り起こして、ほぐしきれなかった土をクワで耕すようにほぐします。
【堆肥を投入する】苗の植え付け4週間前
・堆肥を1㎡あたり1㎏投入し、表面15~20㎝程度の土と混ざるよう、軽くクワでなじませました。
【石灰資材を投入する】苗の植え付け3週間前
・堆肥を施してから1週間後に、土の酸度を調整するための苦土石灰を1㎡あたり100ℊ施しました。
・堆肥の時と同じく、苦土石灰を施した後に、表面15~20㎝程度の土と混ざるよう、軽くクワでなじませました。
【元肥を入れる】苗の植え付けの2週間前
・元肥として、「化成肥料888」を1㎡あたり100ℊ施しました。
・表面15~20㎝程度の土と混ざるよう、軽くクワでなじませました。
※肥料は少なめに施すことが基本です。
マメ科の植物に肥料がいらない理由については☟の記事にまとめました。
土づくりについては☟の記事にまとめました。
エダマメの畝立てとマルチング
・畝(うね)とは、畑で野菜などの作物を栽培するために、土を細長く盛り上げたもの。
・マルチングとは、畑や花壇などの土の表面を、有機物やシートなどで覆うこと。
自己流で作った畝とマルチング
家庭菜園の初心者である私が、初めて作った畝とマルチングがこちらです!
- マルチングはシワシワ。
- 畝の表面もデコボコ。
- 畝の長さもバラバラ。
- 通路は狭い。
完全に自己流で畝立てとマルチングをしてしまいました。
見かねた近くの畑のベテランの利用者さんが、後日畝立てとマルチングの方法を教えてくれました!
ベテランの利用者さんに教えてもらった畝立てとマルチング
ベテランさんに畝立てとマルチングをご指導して頂きながらやり直しました!
すると、見違えるほど素敵な畝とマルチングに!
ここでは、市民農園でベテランの利用者さんに教えていただいた畝立てとマルチングについて解説します。
畝立てに必要なもの
・クワ
教えてもらった畝立ての手順
- 畝の幅は60㎝とし、畝をつくるところにクワの角で土に印をつける。
※隣の畑や通路との間は、自分の足の長さほど(履いている長靴を目安にする)開けてめいいっぱい畑を使ってよいと教えてもらいました。 - 通路は幅40~50㎝程度にし、2本目の畝を立てる場所にも同様にクワで印をつける。
- 目印の内側に通路の土をクワで土を移動させる。
- この作業を繰り返して10㎝程度の高さまで土を盛り上げる。
- 盛り上げた土の表面をクワの側面でならす。
- 小石や土のかたまりや虫が出てきたら取り除く。
- 畝の側面をクワの平面や手を使って押し固める
- 畝の完成!
マルチングに必要なもの
・クワ
・マルチング資材
教えてもらったマルチングの手順(黒のビニールマルチ)
- 畝の端から20㎝程度マルチシートを余分に出して、土をかけて固定する。
- マルチシートを反対側の畝の端まで伸ばして、同様に畝より20㎝余分に残してビニールマルチを切る。
- マルチシートになるべくしわがないよう、ピンと引っ張って土をかけて固定する。
- 畝をまたぐように立ち、マルチシートの両サイドを足でピンと伸ばすように張りながら、両サイドにクワで土をかぶせて固定する。
- 両サイドとも土で固定したら、マルチシートが浮かないように畝の周りを足で土を踏み固める。
※私が借りていた市民農園の利用者さんは、穏やかな方が多く、初心者の私の面倒をよく見てくださりました。この環境には本当に感謝しています。
※市民農園は、基本的には自力で作物を育てる場所であるため、ブログやYouTubeであらかじめ勉強をしておくか、アドバイスをしてくれる「菜園アドバイザー」が常在するシェア畑などを利用することをおすすめします。
エダマメの苗選び
・エダマメの苗は、畑の近くにあるホームセンターで購入しました。
・自宅には苗を保管するスペースもないため、苗を植え付ける当日に購入し、そのまま畑へ直行しました。
・エダマメの苗は1ポットに2本ずつ生えていて、間引かずにそのままの本数で植え付けを行うよう説明がありました。
・エダマメの苗は1ポット150円程度でした。(特に品種の記載はありませんでした。)
・6ポット購入したので、合計600円でした。
・苗を購入するときは、ホームセンターで無料でもらえる浅い段ボールに入れて運ぶと便利です!購入する際は、ホームセンターのスタッフさんに聞いてみてください。
【よい苗の特徴】
- 葉は、緑色が濃く、厚みとつやがあり、葉焼けや虫食いがない
- 茎は、太くしっかりしていて、倒れていないもの
- 根は、白く適度にポットの底から根が出ている
- 茎の葉と葉の間がつまったもの
- 病害虫の被害がないもの
【悪い苗の特徴】
- 茎の葉と葉の間が長くひょろひょろと伸びている→日照不足
- ポットの底穴からぎっしり太く長い根が飛び出し、黄色っぽい色をしている→苗が老化している
- 葉が落ちたり、黄色くなっている→植え付け後も根付きにくい
エダマメの植え付け
エダマメの苗の植え付けは、5月3日の晴れた日におこないました。
苗の植え付けに必要なもの
- エダマメの苗
- メジャー
- マルチングに穴をあけるもの(今回はハサミを使用)
- スコップ
- ジョウロ
- 支柱
- 紐
植え付けの手順
- エダマメを植え付ける間隔に苗を置く:作物ごとに適した苗の間隔を調べておきます。今回は20~30㎝の株間をとりました。
- マルチングに穴をあける:穴なしのマルチングの場合はハサミなどを使って、苗を植え付ける位置にハサミで直径10㎝程度の穴をあけます。マルチングに軽く切り込みを入れて、手で伸ばしながら穴を広げました。
- 植え付け用の穴を掘る:マルチングに穴をあけた部分に深さ10㎝程度の穴を掘ります。スコップがあった方が便利ですが、ない場合は手で掘っても大丈夫です。
- 穴に水を入れる:掘った穴にジョウロで水をたっぷり入れます。水がひくまで待ちます。
- 苗を取り出す:苗を手に取り、苗の株元(土に近い部分)を片手でそっと持ちます。ポットを逆さにして、ポットの底穴を軽く指で押し、根鉢を傷めないようにポットから苗を取り出します。取り出した苗を先ほど掘った穴のに置きます。
- 苗を植える:植え穴に入れた苗の株元が地表に来るように高さを調整します。
- 苗を支柱に固定する:トマトやナスのように背が高い野菜は支柱を立てて固定します。植えつけたばかりの苗は根が新しい土に馴染んでおらず、グラグラしています。強風で倒れてしまったり、ぐらつくことで、新しい土に根付くのが遅くなることがあり、野菜の生長に影響を及ぼします。そのため、支柱を立てて、苗を紐で固定します。苗をひもで結ぶ時は、苗を傷つけないよう注意が必要です。「8の字結び」をすると苗を傷めず、支柱にしっかりと固定できます。固結びをしてしまうと苗の茎を傷めることがあります。
エダマメの手入れ~収穫までの記録
・私がエダマメを育てた2023年の夏は、雨が降らない記録的な猛暑日が続いた夏だったため、水やりは夕方にほぼ毎日行っていました。
2023年5月28日(植え付け後25日目)
マルチングをしていても隙間から雑草が生えてきます!特に夏場はこまめな草むしりが必要です。
・エダマメについて調べずに育ててしまったため、エダマメの花が咲く前ごろに一度化学肥料を追肥してしまいました。しかし、マメ科の植物であるエダマメは、空気中の窒素を体内に取り入れて、根に栄養となる窒素分を取り込む「窒素固定」を行う特徴があります。肥料が多すぎるとつるボケするため本来は追肥は不要です。
※マメ科の植物は、空気中の窒素を体内に取り入れて、根に栄養となる窒素分を取り込む「窒素固定」を行う特徴があります。これは、マメ科も植物の根に共生する根粒菌によっておこなわれます。詳しくは↓の記事にまとめたのでご覧ください。
・追肥を行ったためか、花の数も少なく、収穫量は1株15個程度となりました。
2023年6月上旬(植え付け後?日目)
写真を撮り忘れましたが、エダマメの花が咲きました!
私が育てていたエダマメは白っぽい花だったと思います。
小さくてかわいらしい花でした!
※画像はフリー画像のエダマメの花です。
・花が付いた頃にたっぷり水やりをすると、実付きがよくなる。
・根から水分を十分に吸い上げると、さやが膨らんでくる。
・8割ほど膨らんだ時が収穫適期。
2023年6月7日(植え付け後35日目)
・エダマメのさやが太り始めました!
・このころから太ったさやを1個ずつ切って収穫しました。
・私は、エダマメはナスやオクラのように、何度か花を咲かせてしばらくの間収穫ができるものだと勘違いしていましたが、エダマメは基本的には1度しか花を咲かせず、収穫期もほぼ同時で短いとこの頃に知り、ショックを受けたことを覚えています。
◎収穫の注意点
・エダマメは基本1度しか花を咲かせません。
・一度花が咲き、実をつけた株を残しておいても次の収穫ができないことを念頭に置きましょう。
・そのため、収穫は株ごと抜く場合もあります。
2023年6月25日(植え付け52日目)
収穫最終日です。
株ごと引っこ抜いてエダマメ栽培を終えました。
株を引っこ抜くと、根にはコブがたくさん。これが根粒菌です。
エダマメの収穫量
エダマメを1カ所に2株植え付けて、計6か所(12株)を育てた結果。
1株あたり約15個しか収穫できませんでした…。
1株約15個×12株=約180個
思ったよりも少ない!
何かで調べた時に、通常は畑であれば、1株あたり平均40~50個収穫できるそうです。
今回は少し残念な結果になってしまいました。
しかし、採れたてのエダマメは、スーパーで購入したエダマメとは比べものにならないくらい香りが豊かでおいしかったです!
エダマメを育てた感想
エダマメは肥料分をあまり必要としないということを知らずに育ててしまったので、土づくりから間違っていました。
本来は不要である元肥を入れてしまったり、追肥をしたりと、エダマメにとっては栄養分がありすぎて、つるボケを起こして花の数が少なく、結果的に収穫量も下がってしまった可能性があります。
初めて畑で作った野菜のひとつであり、あまり知識がないまま育ててしまったので、後から勉強をして間違いに気づくことになりました。
初めからうまくいっていたら勉強もしなかったと思うので、よい経験になりました。
また、エダマメの収穫を終えた後、株を抜くと、根にツブツブとしたコブが複数ついていました。これをみて、「この前しらべた根粒菌だ!」と感動を覚えました!
野菜づくりは、教科書通りにいかないこともたくさんあり、奥が深すぎてたくさん勉強することがありますが、失敗して学ぶこともたくさんあると気づかされました。
市民農園の利用の契約をするときにスタッフさんが言っていた、「失敗して勉強する。」という言葉を思い出します。
この記事は、初心者の私が実際にエダマメを育てて感じた失敗や経験をまとめたものです。
☟こちらの記事では、エダマメの文献を参考にエダマメの育て方をまとめましたので、ぜひご覧ください。